協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.30 かの有名なオスグッド・シュラッター病
私も中学生の時に経験しましたね。膝蓋骨の下あたりが痛くなった。
たまたま、サッカー雑誌の記事に書かれていたので、「もしかしてオスグッドなんとかかな。」って思いながら、近所の整形外科に行きました。診断の結果は、オスグッド・シュラッター病。

スポーツ医学のテキストには、「成長期になって、骨の発育が進んで、それに対して筋肉の発育がやや遅れるために、長くなった骨を、短い筋肉で引っ張るので、筋肉が付着している部分に炎症などが起こる。」と書いてあります。
今に至るまで、多くのジュニアアスリートが経験しますね。
オスグッド・シュラッター病だけではなくて、筋肉が骨に着いている部分、正確には筋肉は腱で骨につながっていますが、この部分が強くまたは頻繁に引っ張られる結果、炎症が起きたり損傷したりする例は色々とあります。剥離骨折も、筋肉と腱によって、骨に付着している部分が強く引っ張られて起きるケースが多いのでは。

特に、筋肉や腱が硬くなって縮むと、こうしたケースが起きやすくなるでしょう。オスグッド・シュラッター病は成長期における骨と筋肉の発育のアンバランスに因るのですが、その他にも筋肉が硬縮つまり硬くなって縮んでしまって、その結果骨への付着部にテンションつまり引っ張る力が頻繁にかかってしまって発生する症状は様々。
なので、あちこちの筋も腱も、伸び縮みしやすい状態にしておくことは、とても大切です。

それには、言うまでもなく、筋や腱を包む膜をリリースする。
これですね。
筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)