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協会コラムVol.49 見逃さないで手の腱膜

協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.49 見逃さないで手の腱膜

 手荒れなどのハンドトラブルでお悩みの方は多い。
ばね指やつち指、はてはヘバーデン結節など、掌や指のお悩みを持ってしまう方も多い。
それに歳と共に指の動きが悪くなって、手作業などがおぼつかなくなるケースも。

手部の解剖図を見てみるとわかりますが、手の部分は複雑な構造をしています。手根骨,中手骨,基節骨など骨の数も複数あり、それらに繋がっている筋肉も多様です。
さらに、これらの骨や筋肉を繋ぐ腱と膜が複雑についている。

手は顔の表情筋と並んで、実に複雑な動きをします。手部の複雑な構造は、手が多種多様な動きをするためですね。
手の器用な動きを保ち、きれいな手指を保つために、忘れたくないのが手の腱、さらに腱膜
腱は筋肉を骨に繋ぐ紐状の組織。それに対して、腱膜はもっと広い範囲の骨や筋肉を被っていて、動きや力を伝えています。代表的なのは手掌腱膜

これらの腱や腱膜が硬くなって、筋肉への癒着が起きると、手と指の動きが悪くなっていきます。手指には日常生活の中で、想像以上に頻繁に大きな負荷がかかっています
そのために、筋肉や特に腱と腱膜の硬縮が起きます。さらに腱と腱膜の炎症も
そうして、指の関節に変形が起きたり、軟骨の損傷や腫脹が起きたりします。
多くの人達にとって、手指が硬くなっている自覚は少ないのでは。

手指の筋肉を軟らかく保つのが大切ですが、特に手指の腱と腱膜のリリースが重要
腱が硬くなってしまうと、筋肉や腱どうしの摩擦が起きて、炎症やさらには損傷が起きる可能性も。
当然ですが、手と指の血液循環へも影響するので、手荒れなどのハンドトラブル対策にも不可欠といえる。
手指に膜と腱膜のリリースをかけると、瞬く間に循環が改善して、手指のお肌がしっとりとしてきます。
手指の変形は起きてしまうとなかなか改善に手間取ることが多いので、あらかじめ予防する心がけを持ちましょう。

筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)

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