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協会コラムVol.65 筋肉の収縮の復習

協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.65 筋肉の収縮の復習

 筋肉が出す力筋力という。
よくご存じのことですね。筋力とは筋肉が出す力。その力は、正確には張力といいます。
こうなると、イメージがつかみにくい。
それはよいとして、筋力は筋肉が短くなる時に出るとだけ思っていると、それは違う。
筋肉をイメージとしてとらえるためには、ゴムをイメージするとよいですね。伸びたり縮んだりする。

ゴムは縮むときに力が出るだけではなく、伸ばして両端を止めている時も、力が出ている。さらに伸ばされながらも、縮もうとする力が出る。
この筋肉が力を出す働きを、筋収縮というのですね。

そしてそれには基本的に三パターンがあります。
縮みながら力が出るパターンが等張力性の短縮性収縮
伸ばされながら力が出るパターンが等張力性の伸長性収縮
伸び縮みしていない状態でも力が出ていて、これが短縮性収縮

こした筋肉の収縮のメカニズムは、滑走説(sliding filament theory)という理論で説明されます。筋収縮がアクチンフィラメントとミオシンフィラメントの滑り込みによって起こることを説明する理論です。
滑走説は、1954年にアンドリュー・フィールディング・ハクスリーとヒュー・ハクスリーによって提唱されました。筋繊維のミオシンフィラメントがアクチンフィラメントを引き寄せることで、サルコメア全体が短縮し筋収縮が進行するという学説です。フィラメント自体は縮まらず、互いに滑り込むことで収縮が生じます。

神経刺激の伝達つまり脳から筋肉に「収縮せよ」という命令が伝わると、筋細胞膜が興奮します。すると筋小胞体からCa²⁺が放出され、トロポニンCに結合します。これによりトロポミオシンが移動し、アクチンとミオシンの結合部位が露出します。そしてミオシン頭部がATPを分解してエネルギーを得ることで、ミオシンがアクチンフィラメントを自分の方向に滑らせます。その結果、アクチンとミオシンの滑り込みにより、I帯とH帯が短くなり、A帯は長さを保ったままサルコメア全体が短縮します。刺激が終わるとCa²⁺は再び筋小胞体に取り込まれ、アクチンとミオシンの結合が外れ筋は弛緩します。

筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)

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